Routes of Helsinki

ヘルシンキの道

ヘルシンキの道

「Helsingin reitit - The Routes of Helsinki」は、ミッコ・H・ハーポヤが 2010 年に始めた長期的なサウン ドスケープ・プロジェクトです。本作はフィンランドの首都ヘルシンキの都市の音像を捉え、それをラジオ フォニック作品、オーディオビジュアル・インスタレーション、学際的なアート・パフォーマンスとして創 作したものです。 ハーポヤのアートは、サウンドスケープを通して、季節のサイクルや年月の経過とともに急速に変化するヘ ルシンキへと聴く者をいざないます。北欧の首都ヘルシンキでは、常に発展し続けるその中心部にいても、 森や自然に簡単にアクセスしてその音を聴くことができ、都市に居ながら、静かな夏の夜を体験することが 可能です。

本プロジェクトの最新作「Keskusmetsä(中央の森)」は、2023 年にフィンランド代表として、欧州放送 連合の「Prix Palma Ars Acustica」コンペティションに参加しました。

展示は、映像作品(『The First Route』2014/2017)、ヘッドフォン用の複数のバイノーラル・サウンド作 品、マルチチャンネルのオーディオビジュアル・インスタレーションにより構成され、展示期間にはハーポ ヤ、そして共にビジュアルデザインを手がけたキラ・レスキネン(文学修士)が、学際的なアートパフォー マンスとアーティストトークを行います。

15 周年企画として、GPS ベースのモバイルアプリを用いた新作公開、 記念コンピレーションアルバムもリリース

ハーポヤは、日本でのギャラリー展示と並行して、2015 年夏のヘルシンキ中心部でのサウンドを元に制作 された自身の作品「Luotisuora」(Beeline)の、ジェネラティブ・バイノーラル・バージョンのモバイル サウンド作品を制作します。同作品のオリジナルはヘルシンキ市立博物館で常設展示として展示されている もので、このたび新たに GPS ベースのモバイルウェブアプリを用いて、東京都心の喧騒の中、位置情報に応 じて体験できるサウンドスケープ作品を公開予定です。

加えてハーポヤは、プロジェクトの 15 周年を記念し、コンピレーション・アルバム『Helsingin reitit - Helsinki Soundtrack』をリリースします。

  来日にあわせ、サウンドスケープとフィンランドの伝統楽器ヨウヒッコの演奏を
  組み合わせたコンサートツアーを開催、大阪万博北欧パビリオンでの演奏も決定

ハーポヤは本企画展での来日に伴い、自然や都市のサウンドスケープからなる電子音響と、フィンランドの 伝統楽器ヨウヒッコのサウンドを組み合わせたコンサートツアーを行います。
2024 年 11 月、ハーポヤは日本でソロアルバム『Unheard Landscapes』のリリースツアーを成功裏に開催 しました。本ツアーはそれに引き続くもので、公演日程には大阪万博の北欧パビリオンでの公演も含まれて います。